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【基本的にやばかった】裁量労働制の会社で丸4年働いてみた感想【ほぼメリット無し】

仕事奮闘記

新卒で裁量労働制のIT企業に入社して、SEとして4年間働いてきました

入社する前は

「裁量労働制って成果主義なのか。不安だけど、ちゃんと仕事ができるようになれば楽しく働けそうだし給料も良い感じに上がるだろうから、まあいっか」

みたいに考えていました

結果から述べると、この考えは大きく外れていました。新年度も始まったので、このタイミングで一度感想をまとめてみようと思います

こんにちは、しんしょと申します

裁量労働制はしばしばブラック企業の温床となりうると言われていました。これは弊社も例外ではなかったみたいです

まあ、実際にはほぼ黒寄りのグレーといった感じでした

ともあれ感想に行きましょう

ではいくよー三└(┐卍^o^)卍

 

そもそも裁量労働制って?

始めに「裁量労働制って何?」な方もいると思うので軽く説明しておきます。知ってる方は読み飛ばしてOKです

裁量労働制とは、

みなし労働時間制のひとつで、勤務時間が労働者の裁量で決定することができる労働制度

というものです

例えば、みなし労働時間が8時間となっていた場合、

・8時間働いたよ! → 8時間分の給料が支給
・1時間働いたよ! → 8時間分の給料が支給
・12時間働いたよ! → 8時間分の給料が支給

となります

実際に働いた時間は関係なく、あらかじめ決めていた「みなし労働時間」が実績になります

まだピュアだった頃の筆者

仕事の裁量を任せる働き方であるため、表向きとしては、

・働き方(仕事の進め方)は自分で決められる

・出退勤の時間は好きにしてOK

・作業がすぐ片付いた日は早上がりOK

・やるべきことが出来ていれば、そのまま評価に繋がる

などのメリットがあります

「あら、すてきじゃない」って思ったそこのあなた

気を付けないと後悔します(まじで)

 

裁量労働制のIT企業で丸4年働いたけど、基本的にやばかった

では本題に参ります

先ほど挙げたメリットを深堀りすると以下のようになります

①自分の時間を自分で管理できるため、仕事とプライベートのバランスをとりやすい

②柔軟な勤務時間が設定できるため、自分の生活スタイルに合わせて働くことができる

③自分で仕事の優先度を決めることができるため、自分が集中できるタイミングで仕事を進めることができる

④成果主義が中心となるため、自分が生み出した成果に応じて評価されるため、やりがいを感じられる

耳障りの良い言葉がたくさん並んでいますが、後にすべて幻だったと悟りました

それぞれ見ていきましょう

①自分の時間を自分で管理できるため、仕事とプライベートのバランスをとりやすい

これは嘘でした

入社数年の社員(しかも新卒)に時間を管理させる訳がないので、プロジェクトリーダーや上司に管理されてました(裁量とは)

ただし仕事の進みが悪いと「それはお前の責任」と、しっかりと尻ぬぐいはさせられ休日に仕事することもありました

なお、休日出勤しても手当は出ず、8時間以上働いた場合のみ代わりに代休が出ました

まぁ代休取れなかったんですけどね

あとプライベートの時間はどこいった?

②柔軟な勤務時間が設定できるため、自分の生活スタイルに合わせて働くことができる

これも嘘でした

規定では9時始業となっていましたが、「裁量制なので」といって9時30分に出社したら怒られました

暗黙の了解で9時20分まではOKっぽかった

そもそも遅刻の概念がないはずなんだけどなぁ…

そんなわけなので、猛暑・大雨・寒波・大雪でもみんな9時には会社いるんですよね。始業で普通の会社と変わりませんでした

裁量労働とは?

③自分で仕事の優先度を決めることができるため、自分が集中できるタイミングで仕事を進めることができる

やっぱり嘘でした

プロジェクトリーダー or 取引先の指示が絶対なので自分で優先度をつけて作業することはできませんでした

自分のメイン作業以外にも、社内の雑用だとか、取引先から緊急度が高い別作業とか振られることもあったので、

「自分のタイミング」なんてものもありませんでしたほんとうにありがとうございます

④成果主義が中心となるため、自分が生み出した成果に応じて評価されるため、やりがいを感じられる

これは最大級の大嘘でした

上司「いやぁ仕事も結構こなせるようになってきたね。いい感じじゃんうんうんうん」

迎えた4月の昇給。わくわくしながら見た昇給額は

 年 通 り

2年目だけじゃなく、3年目も4年目も同じでした()

どれだけ仕事をこなしても、どれだけできることが増えても、昇給額に変化がありません

何やっても評価はされないんですね

税金の関係で手取りもほぼ変わらず年収もすでに頭打ち

われ、まだ20代ぞ?

こんな感じで、裁量労働制で良かった!って記憶が無いんですよね

朝少ーし遅れて出勤できるくらい…?

 

んで、これらを抑えてもっとやばかったこと2選

一般に言われているメリットが実際にはメリットにならない、むしろデメリットでしかなかった訳ですが、さらにこれらを超えたやばさのデメリットあるのでご紹介します

その1:時間内(みなし労働時間内)に終わることがほぼ無いこと

みなし労働時間というものを決めている訳なんですが、弊社は「8時間」でした。つまり、何時間働いても1日あたり8時間として計上されるということですね

なので、1日4時間働いても8時間分の給料が出ることになり、4時間分得します。反対に12時間働いても8時間分の給料しか出ず、4時間分損します

つまり、早く終わるほどお得な制度なんですね

作業が早く終わればその分早く帰宅してOK、というのも裁量労働制の特徴なので、終わったら当然帰りたいわけです

 

筆者「14時しごおわ!!お先しつれいしま」

会社「!」シュババッ

会社「作業終わったならこっちの雑用もお願いね!」

筆者「??」

会社「ついでに(残業不可避な)この作業もね!

筆者「??????」

 

無事帰れませんでした

早上がりされるとその分会社として利益が出ないので、「作業が早く終わったならこっちの作業もよろしくねニッコリ」って新しい作業が追加されます

結果的に、時間内(みなし労働時間内)に作業が終わることがほぼ無いです。それ以前に元の作業自体も量が多いことがほとんどでしたが

おや…?早めに終わったはずなのに、どんどん仕事が増えていくぞ…?魔法か?(違う)

ちなみに、早上がりしたことは一度もないです

裁量労働制で損はしても得することはなかった

その2:残業代が出ない

マジのマジで出ない。文字通りびた一文出ない

裁量労働制の決まり事として、

みなし労働時間が8時間なら、会社としては1日あたり8時間分の給料を出せば良い

ので、何時間残業させていても、残業代を出さなくてOKなんです(マジで)

厳密にいうと残業代が出る場合(深夜に作業した場合・休日出勤した場合)もあるみたいなんですが、別に残業代を出さなくても特にお咎めなくまかり通っているのが現状です

実際に日付が変わる直前ぐらいまで残業する日が何日か続いたことがありましたが、給料に残業代が付くことは一度もありませんでした

残業しても対価がゼロなのが一番心にキます

いわゆる「定額働かせ放題」てやつですね

 

2023/09/06追記:何はともあれお給料は大切

裁量労働制の会社はいくら作業をこなしても新たに作業が舞い込んでくるため、みなし労働時間内に終わる日が少ないです

それに伴い残業をすることも日に日に増えますが、働いたところで残業代が出ないため給料面での不満が募っていきがちです

筆者が勤めていた会社は薄給だったのでなおさらでした

そういった環境で働いた身として痛感したのは、「何はともあれお給料は大切」ということです

ゆっ…ゆきちさんっ…!

新卒で入社したので給料が低いのは普通だと思っていましたが、それでも仕事のキツさと給料が見合わないと感じるときが多々ありました

残業代も出ないので基本的に手取りが増えません。モチベーションも年々減っていくのを実感しました

もし裁量労働制の会社に入社する際は、額面と手取りがしっかりと生活できるだけ出してくれるかは確認しておきましょうね

人生お金だけじゃないけど、お金が無いと出来ないこともあるのも事実なので

ボーナス込みで、1年目の年収は250万でした

 

まとめ:裁量労働制は基本的にやばいので気を付けてね

会社によって差はあると思うので、裁量労働制を適用している会社すべてがこんな感じではないと思います

ただ実際に筆者がいた会社をざっくりとまとめると

・裁量が無い
・みなし労働時間内に終わらない
・残業代はどうあがいても出ない

    といった具合でした

    会社選びの際はこのあたりを一度気にかけてみた方が安全です

    また、作業量に対する給料が少ないといった不満を抱えている人が多いイメージです

    もし裁量労働制の会社に勤めることになったら、他の社員の残業時間や給料がどれくらいなのかしっかり確認しておくのが大切だと思いました

    ちなみに「入社4年目の筆者の手取り額」は、「入社1ヶ月目のコールセンターの契約社員の知人よりも少ない」ことが判明しました

    「裁量労働制=低賃金」の企業は多いと思う

    世知辛いねぇ

     

    ↓裁量労働制の会社に入社するか迷ってる方へ

     

    ↓2日分の代休がどこかに消えたお話(実話)

     

    では今回はこの辺で!
    最後までありがとうございました!

    次回もよろしくね!!

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